光宗薫がデジタル作画に挑戦! 液晶ペンタブレットとデジタルペンを使って感じたメリットとは

光宗薫(みつむね・かおる)アーティスト/俳優1993年愛媛県生まれ、大阪府育ち。2011年~2012年にAKB48のメンバーとして活動後、女優、モデルなど幅広く活躍。現在は、アーティストとしても精力的に活動し、ポリカーボネイトボールペン0.7mmを駆使した細密なボールペン画を描くほか、MBS/TBS系『プレバト!』で水彩画や黒板アートでも注目を集めるなど話題。次回個展は22年春、銀座にて予定している。Twitterのアカウントは(@mtmnkor)、Instagramのアカウントは(@mtmnkor)。また(@mtmnkor.art)では、おもにボールペン画の情報を発信している。

「私、デジタル向いてないな」――苦手意識からの驚きと発見!

「実は、今年の頭くらいに初めてデジタルで絵を描こうとしたことがあるんです」

プライベートでお使いだというMacBookに「Wacom One」を接続しながら、光宗さんはそう振り返りました。

「でも、そのときはペンの設定がうまくできていなかったんだと思います。すごく描きにくくて、『私、デジタル向いてないな』って思ってしまいました」

光宗さんがこれまでデジタルに苦手意識をお持ちということは伺っていたので、今回はワコムの田中さんがレクチャーを担当されることに。「Wacom One」の設定を終えたら、次にイラスト作成ソフトの「CLIP STUDIO PAINT」をインストールして準備は完了です。

今回、光宗さんにお使いいただくのはワコムと三菱鉛筆のコラボデジタル鉛筆「Hi-uni DIGITAL for Wacom」。誰もが一度は使ったことのある三菱鉛筆の「Hi-uni」とそっくりですが、実はワコムの液晶ペンタブレットで使用できるデジタル鉛筆なのです。

このペンには、「本当に鉛筆みたいですね!」と光宗さんもびっくり。「普段、下書きはぜんぶ三菱鉛筆を使っているので、ぜんぜん違和感がないですね。私みたいな“アナログ勢”にとっては馴染み深くてデジタルのハードルが下がります」

デジタルに関してはほぼ初めて触れたといってもいい光宗さん。慣れた見た目の「Hi-uni DIGITAL for Wacom」を手にして笑みがこぼれます。

「えっ、筆圧も設定できるんですか!?」

ワコム田中さんのレクチャーを受けながら最初の設定をしていく中で、光宗さんからは何度も驚きの声が飛び出しました。特に衝撃を受けたのが筆圧設定だったようです。

「私、もともと筆圧が弱いタイプなんですよ。ボールペン画を描くときって、筆圧を弱くして薄く描かないとグラデーションが出ないので、普段から筆圧をかけない癖がついているんです」

ワコムのペンタブレットは、筆圧を感知して線の太さや濃さを調整してくれるだけでなく、筆圧が弱くても太い線や濃い線を出すように設定することもできます。また、ブラシの種類やサイズを変更することで、鉛筆やボールペン、絵筆など様々な画材の描き味を模した線を描くことができるのも、デジタルならでは。

「ブラシを選んだり設定したりするのが楽しくて、テンションが上がります! 描いている感覚は、すごくアナログに近いと思います」

レクチャーを一通り受けた光宗さん。驚くほどの吸収力で、あっという間に液晶ペンタブレットを使いこなせるようになっていました。

簡単なレクチャー後は集中して作品制作モードに。今回は光宗さんの分身ともいえるキャラクター「がず」を描いていただきました。

レイヤー機能なども使いこなし、スムーズに制作を進めていく光宗さん。下書きを描き終わり、色を塗り、少しずつ完成図が見えてきました。

光宗薫がデジタル作画に挑戦! 液晶ペンタブレットとデジタルペンを使って感じたメリットとは

「今回の作品テーマは『深海の冒険』です。陰影をつける機能がおもしろくて、影をつけていくうちに深海で“がず”がお絵かきしているイメージがわいてきたんです」

ワコムペンを持った“がず”が深海で楽しく絵を描いている姿は、まさにデジタルでのお絵かきを楽しんでいる光宗さんとも重なります。

その後も光宗さんの手は止まらず、時間いっぱいかけて作品が完成しました。ワコムの田中さんも光宗さんの吸収力とデジタルの使いこなしぶりに驚くほどの完成度!

デジタル作画完成後、インタビュー!

作品制作を終えた光宗さんに、“ほぼ初”となるデジタル作画に挑戦していただいた感想を伺いました。

――デジタル作画を体験されていかがでしたか>

「すっごく楽しかったです! とてもいい機会をいただけました。アナログではできない表現ができるのもデジタルの長所だと感じました」

――アナログにはできない表現というと?

「たとえば、アナログだとボールペンで描いた線の上に水彩を描くと滲んでしまったりするんです。アナログだとどうしても画材によって制約があるんですね。でも、デジタルならそういう制限もなくいろいろな表現ができるし、途中で切り替えることもできます」

――普段の作品作りとはまったく感覚が変わりそうですね。

「そうですね。もともとボールペン1本で描いていると、ちょっと違うなって思っても消せないんですよ。先に進むしかないんです。でもデジタルはすぐに1つ前の状態に戻せますよね。それはアナログにはない特徴だと思います。逆にいえば完璧を追求できてしまうので、こだわると大変かもしれません(笑)」

――たしかに“直せる”のはデジタルならではのメリットですね。

「もちろん、アナログにもメリットはあります。デジタルは自分の画力以上のことができてしまうので、しっかりと画力を上げるならアナログの方がいいかもしれません。そこは使い分けだと思います。ただ、描きたいビジョンが決まっているなら、そこに最短で向かえるデジタルのメリットは大きいと思いました」

――今後の作品作りにデジタル作画は生かせそうですか?

「生かせると思います。お仕事では最終的に作品をデータにしてお渡しすることが多いんですよ。その場合、ボールペン画で描いた作品をスキャンするのですが、そうなると困ったことがあるんです。絵の白い部分と黒い部分はいいのですが、中間色の陰影が半分くらいスキャンできずに消えてしまうんです」

――それは困りますね。

「絵画専門の業者さんにスキャンをお願いしても、やっぱり中間色のグラデーションを100%出すのは無理なんですね。つまり、データと現物にギャップが生まれてしまうんです。でも、デジタル作画ならそのギャップがないですよね。自分が描いた絵をそのまま届けられるのは大きな魅力です」

――今回の体験でデジタル作画のイメージは変わりましたか?

「良い方に変わりましたね! 「Hi-uni DIGITAL for Wacom」なら描き心地も違和感ありません。今はYouTubeなんかで描き方の基本も学べるので、私のようにデジタルに興味を持ちながら、ハードルが高くて挑戦できていなかった方にもおすすめです」

今回、デジタルで作品を制作されている間、光宗さんからは「楽しい」という言葉が何度も飛び出していました。光宗さんのようにアナログで作品制作をされているアーティストの方も、これを気にぜひデジタル作画に挑戦してみてはいかがでしょうか。

今回、使用しているのはコチラ!

「Wacom One 液晶ペンタブレット 13」は、これからデジタルイラストに挑戦したい、写真や動画編集をはじめたい人におすすめです。さらにリモートワークや遠隔授業でメモ書きやコミュニケーションツールとしても活用できます。デジタル初心者でも「Wacom One 液晶ペンタブレット 13」なら気軽にはじめられるはず。

Wacom One 液晶ペンタブレット 13

三菱鉛筆とワコムがコラボしたデジタル鉛筆。「Hi-uni」と同じ木材を使用しているので、とても軽く、持ち心地も自然体で使いやすいのが魅力。少し短めの鉛筆軸が使い始めから描きやすい長さで、しっくりと手になじみ、スケッチや製図、デザインなどにピッタリ。対応機種は「Wacom One 液晶ペンタブレット 13 (DTC133W0D)」のみです。


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