ダイハツ業績好調の秘密、本来の実力は「マツダ・スバルを超える」と言えるワケ |ビジネス+IT

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    ダイハツ業績好調の秘密、本来の実力は「マツダ・スバルを超える」と言えるワケ

    コロナ禍の中、ヒット車を連発している自動車メーカーがあります。それがダイハツです。ダイハツはトヨタの完全子会社であるため、その業績はトヨタに含まれており、あまり注目されることはありませんでしたが、現在業績を大きく伸ばしているのです。好調の理由はどこにあるのでしょうか。また、そもそもダイハツとはどのような企業なのでしょうか。知られざるダイハツの強みを解説します。

    モータージャーナリスト 鈴木健一 (鈴木ケンイチ)

    モータージャーナリスト 鈴木健一 (鈴木ケンイチ)

    執筆のメインフィールドは自動車関係。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。特にインタビューを得意とする。見えにくいエンジニアリングやコンセプト、魅力などを分かりやすく説明できるよう心掛けている。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を約10年経験。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員、自動車技術会会員、環境社会検定試験(ECO検定)。

    <目次>
    1. ダイハツ好調の秘密(1):OEM車「ライズ」の大ヒット
    2. ダイハツ好調の秘密(2):OEM車「ルーミー」の大ヒット
    3. ダイハツブランドの車種の生産・販売台数とは?
    4. なぜダイハツは儲かる? 実力はマツダ・スバル以上と言えるワケ
    5. ダイハツはどのような企業か? 創業~現在の変遷とは
    6. ダイハツ強さの秘密、独自技術を追求する社風とは
     ダイハツのヒット連発の象徴となるのが、2019年暮れに発売された小型SUV「ロッキー」です。この小型SUVはトヨタにも「ライズ」という名前でOEM供給されており、同じく大ヒットしているのです。 コロナ禍に日本中がパニックとなった2020年の上半期(1~6月)に、「ライズ」は新車販売ランキング(日本自動車販売協会連合会調べ)で、人気車種であるトヨタの「カローラ」や「ヤリス」、ホンダの「フィット」などを押しのけて1位を獲得します。 「ヤリス」は2020年2月に発売されたばかりの新型コンパクトカーですが、それを抑えての1位獲得は見事なものと言えます。さらに1年を通して見ても、「ライズ」は12万6038台を販売しており年間ランキングで2位となっています。 また、ダイハツ版の「ロッキー」は3万1153台を売り、24位となりました。トヨタ版の「ライズ」と両方を合わせれば販売台数は約15万7000台。これは、年間ランキング1位となった「ヤリス」の15万1766台を上回る数字となります。 今回の「ライズ」「ロッキー」の大ヒットは、ダイハツの軽自動車ではない登録車として過去最大と言えます。ちなみに、年間ランキング1位を獲得した「ヤリス」はハイブリッド車とエンジン車があり、そのうちの1リッター・エンジンはダイハツが生産を受託しています。ですから、「ヤリス」が売れるほどに、その一翼を担うダイハツも忙しくなったというわけです。 さらにダイハツは、ほかにもトヨタのOEM供給や生産受託を行っています。たとえば、コンパクトカーの「パッソ」、コンパクトミニバンの「ルーミー」、商用車の「プロボックス」や「タウンエース」などが挙げられます。さらに、スバルで販売される軽自動車も今はダイハツが開発・生産を行うOEM車となっています。 そんなダイハツのOEMが2021年に、またも大ヒットします。それが「ルーミー」です。2021年上半期(1~6月)の新車販売ランキングで、「ルーミー」は「ヤリス」に次ぐ2位となりました。11月までの累計でも12万4937台を売り、年間2位の座はほぼ確実といった状況です。 とはいえ、ダイハツ名義のクルマがどれだけ売れているのかとなると、年間販売台数は2020年通年で5万6054台、2021年1~11月で3万5990台しかありません。自社ブランドでは、非常に小さな数字ですが、実のところOEMではその何倍も作っていたというのです。 それでは、実際のダイハツブランドのクルマは、年間どれくらい作られて、売られているのでしょうか。 数字の揃う2020年の数字で見ると、ダイハツの登録車の販売台数は5万6054台となっています。一方、軽自動車の販売台数は、結構な数があり53万6292台に上ります。とはいえ、登録車と軽自動車を合わせても、ダイハツは日本国内では約59万台といった規模にすぎません。 そこで気になるのが、海外の販売台数を合わせるとどうなるのかというところですが、トヨタの完全子会社であるダイハツはあまり海外に進出しておらず、マレーシアとインドネシアの2カ国のみの展開となっています。しかも、マレーシアは政府との共同出資となり、同国の自動車メーカー「プロドゥア」のブランドです。つまり、ダイハツ名義での海外進出は、インドネシアだけしかないのです。 2020年のインドネシアのダイハツ車の販売は、コロナ禍で例年の半数まで減って約9万台。つまり、ダイハツ名義のクルマは国内・国外を合わせても、約68万台しか売れていなないというわけです。 年間約68万台の販売台数と言えば、年間1000万台を売るトヨタの7%程度。日本で軽自動車メーカーとしてダイハツのライバル視されるのはスズキですが、スズキは実のところ、日本だけでなくハンガリーやインド、そしてASEAN(東南アジア諸国連合)地域に進出しており、年間の販売規模は約260万台に上ります。年間100~150万台規模のスバルやマツダよりも、スズキは大きな会社だったりするのです。 ダイハツブランドの車種の販売台数を見ると、競合に比べて非常に少ない販売台数のダイハツですが、なぜ業績好調なのでしょうか。ここからはダイハツの好調の秘密を探りつつ、ダイハツという企業の強みを解説していきます。【次ページ】なぜダイハツは儲かる? 実力はマツダ・スバル以上と言えるワケ

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