モーションキャプチャーで選手強化! そこから生まれる「もっといいクルマづくり」への循環―アスリートを支える人々―

愛知県豊田市の郊外に位置するトヨタスポーツセンターの陸上競技場。ウォーミングアップを終え、やり投げの練習を始めようとしているひとりのアスリートがいる。彼の名は、高橋峻也。ドバイ2019世界パラ陸上競技選手権で6位入賞を果たした実力者だ。

  モーションキャプチャーで選手強化! そこから生まれる「もっといいクルマづくり」への循環―アスリートを支える人々―

けれども高橋の出で立ちは、一般的な陸上選手とはまるで違った。ウェットスーツのような黒いタイツに身を包み、やはり黒い帽子をかぶっている。よく見ると、スーツにも帽子にも白いマーカーが付いている。その数は57個。

今日はやり投げの練習をするだけでなく、1秒間に400枚の写真を撮影する高速カメラを用いたモーションキャプチャーで、フォームを解析するのだ。高橋は、24台の高速カメラに囲まれた投てきのサークルに入ると、少し緊張した面持ちでやりを握った。高橋にとって、モーションキャプチャーでのフォーム解析は初めての経験だ。

第一投。高橋が投じたやりは、大きな放物線を描いて40数メートル離れた地面に刺さった。投てきを終えた高橋に近づき、どんな感覚だったかなど抽象的なことを中心に質問を投げかけるのは、トヨタ自動車クルマ開発センターの計測・デジタル基盤改革部の澤山純也。同じ部署でチームリーダーを務める藤本雅大が、パソコンの画面に映る高橋の映像を真剣な眼差しで見つめる。

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