【西川和久の不定期コラム】デル「U3014」 ~IPSパネル30型2,560×1,600ドット、色補正済みで出荷されるハイエンドディスプレイ - PC Watch
U3014は、冒頭に書いたようにU2713Hの30型版となる。仕様上の違いは、パネルサイズと解像度、そしてピボット機能の有無となる。
パネルサイズは30型。IPS式で非光沢タイプだ。視野角は上下/左右ともに178度と広い。非光沢なので映り込みが少なく、長時間作業しても疲れ難い。12bitの内部処理と14bitルックアップテーブル(LUT)に対応するほか、120%の広色域と10億7,000万色の表示色数を実現しており、幅広い用途に対応可能だ。
解像度はU2713Hが2,560×1,440ドットだったのに対し、2,560×1,600ドット。横方向は同じで、縦方向のみ若干多くなっている。ピクセルピッチは0.25mm。
そしてU2713Hにはピボット機能があったが、U3014は非対応だ。27型でも縦置きにして運用すると(U2713Hの時、短時間であるが試した)、視線が上下に動き個人的には結構疲れる。さらに大きい30型ではパネルの重量なども検討されて対応しなかったのだろう。
サイズ・重量以外のほかの機能は同じで、主な仕様は以下の通り。
デル「U3014」の仕様 | |
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最大解像度 | 2,560×1,600ドット、ピクセルピッチ0.25mm |
スクリーンサイズ | 30型(非光沢、IPS、LEDバックライト) |
視野角 | 水平178度/垂直178度 |
応答速度 | 6ms(中間色) |
輝度 | 最大350cd/平方m |
コントラスト比 | 1,000:1(最大200万:1) |
色域 | Adobe RGBカバー率99%、sRGBカバー率100%および120%(CIE 1976) |
インターフェイス | HDCP対応Dual Link DVI-D、DisplayPort 1.2、Mini DisplayPort 1.2、HDMI入力、USB 3.0アップストリームポート、USB 3.0ダウンストリームポート×4、DisplayPort出力、音声出力、デル製サウンドバー(AX510)用DC電源コネクタ、SDカードリーダ |
最大消費電力 | 標準60W、待機0.5W未満 |
チルト | あり |
スイベル | あり |
ピボット機能 | なし |
サイズ/重量 | 689.7×201.4×482.7~572.7mm/10.84kg(スタンド、ケーブル込み) |
直販価格 | 119,980円 |
応答速度は6ms(中間色)、輝度は最大350cd/平方m、最小50cd/平方m、コントラスト比は1,000:1(最大200万:1)。色域はAdobe RGBカバー率99%、sRGBカバー率100%および120%(CIE 1976)だ。最大消費電力は標準60W/待機0.5W未満。
インターフェイスは、HDCP対応Dual Link DVI-D、DisplayPort 1.2、Mini DisplayPort 1.2、HDMI入力、USB 3.0アップストリームポート、USB 3.0ダウンストリームポート×4、DisplayPort出力、音声出力、デル製サウンドバー(AX510)用DC電源コネクタ、SDカードリーダ。4ポートのUSB 3.0 Hub機能があるのはポイントが高い。またDisplayPort出力があるので、デイジーチェーンで対応機器を接続することも可能だ。
標準ではスピーカーを搭載していないものの、HDMI/DisplayPortオーディオの入力に対応し、音声出力が本体にあるため、純正のサウンドバーやアクティブスピーカーを接続することで、オーディオ用のケーブルを1本減らすことができる。
サイズは689.7×201.4×482.7~572.7mm(幅×奥行き×高さ)。90mmの高さ調整が可能だ。チルトとスイベルに対応する。重量は10.84kgとなる。価格は119,980円。一般的なディスプレイと比較すれば高価だが、スペックを考慮するとコストパフォーマンスは非常に高い。
正面、電源スイッチ、OSD関連のスイッチは全て右下側のフチに配置チルト/スイベル最大。チルトは調整幅は狭いものの、スイベルは結構回る斜め後ろ。リアから見た感じもシンプル。何処に置いてもマッチする高さ最小時、調整幅は90mm。下側のチルト最大高さ最大、上側のチルト最大左側面のインターフェイス。SDカードリーダ、USB 3.0×2スタンド。このままの形で梱包され、台座部分などを組み立てる必要はない裏側のインターフェイス。デル製サウンドバー(AX510)用DC電源コネクタ、電源コネクタ、DisplayPort、Mini DisplayPort、DVI-D、HDMI入力、DisplayPort出力、音声出力、USB 3.0アップリンク、USB 3.0×2スタンドの取り付け。上下の凸をパネルへ入れるだけと簡単で確実。外す時は下にあるロックボタンを押すケーブルマネージメント。スタンドに穴があるだけであるが、ケーブルの引き回しが楽だ付属品など。USB 3.0ケーブル、DisplayPort/MiniDisplayケーブル、DVIケーブル、インストールCDと簡易説明書電源ケーブル、電源ケーブル色補正完了証明書。補正済みで出荷されるので設置後すぐに使えるルックスはU2713Hをそのまま大きくした感じで非常にシンプル。あっさりしていて個人的にも好きなデザインだ。ただかなり大きいので設置するには十分なスペースが必要となる。
パネルが大きい分、ガタツキやフラツキが気になるかと思ったが、その心配は全く無用。上下の調整、チルト/スイベルもスムーズで安心して運用できる。ケーブルマネージメントも簡単な機構であるが十分に機能し、机の上がスッキリする。
裏側にあるインターフェイスは、デル製サウンドバー(AX510)用DC電源コネクタ、電源コネクタ、DisplayPort、Mini DisplayPort、DVI-D、HDMI入力、DisplayPort出力、音声出力、USB 3.0アップリンク、USB 3.0×2。一部U2713Hと並びは違うものの、機能的には同じだ。
映りはU2713Hと同じ傾向で、ドットピッチの違いから少し荒いように見えるものの、発色、コントラストも良好。所有するナナオの「EIZO CG245W」と比較しても遜色ない。なかなか優秀なディスプレイと言えよう。
電源スイッチとOSDのスイッチ類は右下側のフチに配置される。OSDのコントロールには、静電容量式のボタンが5つ並び、使える部分だけが光るため操作しやすい。
OSDの機能としては、プリセットモード(標準/マルチメディア/ムービー/ゲーム/用紙/色温度/色空間/ユーザーカラー)。輝度/コントラスト、入力信号。ここまでは簡易モード(カスタマイズで各ボタンの機能を変更出来る)で、メニューを選択するとフルモードのメニューが表示される。
フルモードでは、輝度/コントラスト、入力信号、色設定(入力カラー形式/ガンマ/プリセットモード/色設定のリセット)、画面設定(アスペクト比/シャープネス/ノイズ低減/動画コントラスト/統一性補正/スマートビデオエンハンス/DisplayPort 1.2/ディスプレイ情報/画面設定のリセット)、PIP設定、そのほかの設定(言語/メニュー透明化/メニュータイマー/メニューロック/ボタンサウンド/自動回転/電源管理設定/メニュー位置/オーディオの省電力/DDC.CI/LCDコンディショニング/工場リセット)、カスタマイズとなる。
なお、ガンマはPC(2.2)かMac(1.8)、色空間はAdobeRGB/sRGB/CAL1/CAL2、色温度は5,000/5,700/6,500/7,500/9,300/10,000K、ユーザーカラーは利得/オフセット/色相/彩度の調整を、利得とオフセットはRGB、色相と彩度はRGBCMYで個別に変更可能だ。
以下にOSDの画面を掲載したので参考にして欲しい(今回は言語の設定を日本語にして撮影した)。構成的にはU2713Hと同じとなる。
輝度/コントラスト入力信号色設定画面設定PIP設定そのほかの設定カスタマイズOSDホームメニュープリセットモード色温度色空間ユーザーカラー輝度/コントラスト入力信号